名進研は、昭和59年に創業した、名古屋市を中心に、愛知県・岐阜県地区に35校(大学受験校舎を入れると41校)を展開する、小・中・高校生を対象とする進学塾です。

東海地区の進学塾としては、老舗とも言える名進研。合格実績も輝かしいものがあります。

名進研に通っているが成績が伸び悩んでいる生徒の2つの共通点

1)通塾日(拘束時間)が多くて進みも速く、家庭学習が追いつかない
2)考えるより暗記にやや偏りがちな学習スタイル
名進研では、復習を重視する方針から、何度も繰り返して1つのことを学んでいく「2ウェーブ指導」を実施しています。2ウェーブ指導とは、一つの学習単元を1年単位では前期・後期に2回、1ヶ月の間にも2回、さらに夏・冬の講習でも復習するなど、年間を通して6回学習するというシステムです。

確かに、忘れてしまいそうな頃に、既に学んだ単元を再び学習するというのは、記憶が学習の度に呼び戻されるので記憶の定着には大変効果的です。

その一方、過去に学んだ単元に何度も戻って学習すると言うことは、戻って学習する時間を捻出する必要があります。裏を返せば、進みが早く終わらせるのが早いから、戻って学習する時間が生み出されるわけです。

また、錬成講座の授業の後には、復習・宿題指導講座があり、テキストとは別に復習シートに取り組みます。しかし、純粋な授業の振り返りではありません。そのため、授業時間内に学習内容を理解しておかないと、なんだかよく分からないうちに授業が終わってしまうかもしれません。その後の復習宿題指導講座では、テキストを見返すなどして復習シートに何とか答えを書き込むけれど、理解が浅いまま、日曜日のテストゼミに突入、という『流されるがまま』の状況に陥ってしまうケースもあるかと思います。

小学5、6年生では平日に2日休みがあるので、この2日間と塾から帰宅後の家庭学習で、授業の内容を「わかる」から「できる」へと深く落とし込む必要があります。しかし、毎日課される宿題もありますので、自分のペースで落ち着いて腹に落とし込む「熟成」の時間は、非常に少ないと言えます。

また、名進研に通う生徒さんは、この問題ではこう解けばよい、という解き方自体を暗記する傾向があるように感じます。また、問題と解き方を一対一対応させていて、別解を避ける方針があるようにも見受けられます。解き方自体を暗記する勉強法は、注意が必要です。テキストの例題とそっくりの問題だとその解き方のまま解けばいいので正答できますが、その例題の解き方を利用するものの、少しひねった内容であったり、質問の仕方を変えたりすると、途端に手が止まってしまいます。これは、「なぜその解き方でその問題が解けるのか」という本質を生徒が理解しきれていないことが原因だと考えられます。

いろいろな解き方をいろいろな先生から教わると、多くの生徒は混乱しますので、混乱を防ぐという点では上記のような方針は好ましいと言えます。また、どういう問題のときにどういう解き方をするのが合理的で、なぜそれが合理的なのか、ということをクラスの生徒に十分に理解させるのは、授業時間内では厳しいという事情もあります。

難関中学でも、基礎的な(簡単という意味ではなく、その学習分野の根幹を成すという意味)解き方をそのまま当てはめ利用する「基本問題」「典型問題」と呼ばれる問題を少し出題することはもちろんあります。しかし、難関中学では、むしろ、「なぜその解き方で解けるのか」「なぜその解き方が好ましいのか」を深く理解した上で、その解き方をどう利用・活用して、初見の問題を解いていけばよいかという『問題解決力』を問う問題、いわゆる「応用問題」を多く出題する傾向にあります。そして、その応用問題のできる・できないで、点数に大きな差がつきます。

ありとあらゆる問題に対応できるように膨大な問題を解いてその問題の解き方を逐一暗記していくのは、膨大な学習量です。このやり方は、一見、とても努力して勉強しているように見えますが、大変非効率で、好ましい勉強法とはいえません。中学受験はそれで乗り越えることができても、中高一貫校入学後の6年先に控える大学受験では(特に理系科目では)、全く太刀打ちできません。
したがって、家庭学習に充てられる短い時間を有効に使って、効率良く理解を深める勉強を行う必要があるのです。

対策

1)復習時に、逐一根拠と理由を添えながら問題の解き方を「友達に説明するように」解説してみる
2)復習では、「解けそうで解けなかった問題」を最優先に取り組む
まず、復習で是非やっていただきたいことは、(塾などの)授業で触れた問題の解き直しです。

このとき、先生の書いた板書を写したノートやテキストの解答解説を単純に見返しながら解き方を振り返るのでは不十分です。その板書や解答解説の内容に対して、極端に言えば、板書や解答解説の一行一行に対して、「なぜそうなるの?」「なんでそこはそうなの?」とツッコミをいれていきます。

例えば、「四角形ABCCDはひし形なので、四角形ABCDの面積は(対角線の長さ)×(対角線の長さ)÷2で求められる。したがって、8×8÷2=32 答え32cm2」とノートに書いてあれば、「なんで四角形ABCDは菱形だと言えるの?」「なんで菱形の面積は(対角線の長さ)×(対角線の長さ)÷2で求められるの?」と自分でツッコミを入れていく感じです。

そのツッコミに対して、自分で「それは、○○だから」とスラスラと理路整然と理由説明ができれば合格です。

ツッコミと理由説明が言えるようになるくらいまで解き方を理解することができたら、今度は、その解き方を、手順を追って説明できるようにします。

この方法は、生徒にとっては大変骨の折れるものです。学んだ単元の内容とは異なる分野の知識も必要になるし、付け焼き刃的な学習では全く歯が立たないからです。このため、最初は時間がかかるかもしれませんが、やり続けていくうちに、あらゆる分野の知識が関連づけられながら蓄積していきます。この方法で勉強すると、理解に裏打ちされた知識を自在に操れるようになるので、見たこともない問題に対しても、与えられた条件(情報)から、蓄積された知識を使って解き方を自分で考え出せるようになり、結果的には成績を上げる近道になります。

また、記憶の定着率も上がって忘れにくくなりますし、自分の頭の中で考えたことを整理して順を追って分かりやすく説明するというプレゼン技術も養われます。

また、家庭での学習時間は限られていますので、塾で解いた問題を含め、その単元の全てのページをひとつひとつ丁寧に解いていくのは、理想的ですが限界があります。

そこで、成績を上げる早道は、授業で「解けそうで解けなかった」問題、「できたつもりだったのに間違えてしまった」問題を、まず解けるようにすることを最優先に上げてみましょう。そのような問題は、分かっていた(はずだった)けれど、知識の理解にモレやヌケがあるために、今一歩最後まで到達できなかったと言えます。多くの場合、そのモレヌケは、根幹を成すような重要なポイントだったりするので、できるようになる鍵が見つかりやすく、「全く手も足も出なかった」問題よりも、ゴール(=完答すること)が近い問題ですから、効率良く「できる問題」を増やすことができます。