原因1に記載の勉強法を改善していただくことが大前提ですが、少し意識・発想を変えていただきたい点もあります。中学受験専門の塾では、塾独自のカリキュラムに沿ってテキストの内容、授業の進め方、宿題の量等が決められています。高い合格実績を持つ塾のカリキュラムに沿っていけば、もちろん志望中学の合格は近づいていきます。

しかし、塾の過信は危険だということです。

塾は、多くの生徒さんに合わせたカリキュラムということもあり、大概、こなすべき量や推奨される学習時間は過剰傾向にあります。
ですから、必ずしもあなたのお子さまの状況にぴったりと適しているとは限りません。

塾の学習に真面目に取り組んでいるのに、テストの成績が下がってきている原因として、原因1の勉強方法がまず一番に考えられますが、それ以外にも、お子さまにとって「すでに出来ている部分」に時間を費やして、「できていない部分」が手薄になっているから、という可能性も考えられます。

そのような学習になってしまうのは、塾のやり方に完璧に合わせてしまっているからです。

もちろん、塾のカリキュラムや方針に従うことが大前提です。

しかし、特に6年生は受験本番までに残された時間は限られていますから、

お子さまの学力や得意不得意分野といった現状に合わせて、時間を有効に使っていきましょう。

 

例えば、塾でお子さまが自力で完璧に解けた問題があった場合には、数値が変わっただけの類題が宿題として課されていたら、その問題は解かなくても良い位の気持ちでもよいのです。

そのかわり、自力で解けた問題に割く時間を、塾で解けそうだったのに解けなかった問題を徹底的に解けるようにする時間に充ててほしいと思います。

「勉強のことは塾にお任せしているから大丈夫だろう」という保護者の気持ちには注意が必要です。

「塾で宿題は全部やれと言われているから」とか、「塾でテストの解き直しが大事と言われたから」という理由だけで、その言葉を盲目的に信じて、お子さまに宿題を無理に全部やらせたり、正答率が10%未満の問題まで完璧に解き直しをさせたりするということがあれば、それは好ましくありません。

お子さまのできることとできないこと、そして、通わせている塾の特徴を、親がしっかりと把握し、それに合わせて、柔軟性を持って、今のお子さまがやるべきこと、やらなくてもよいことを取捨選択してあげましょう。

できるようになったら、やるべきことを追加して、ひとつひとつ段階を踏んでレベルアップさせていけばよいのです。

やらないことを決める、という意識は、やることを決めることより難しいし勇気の要ることですが、その判断が、最終的には好結果を招きます。

また、塾は絶対的な存在ではない、時には「いいところだけ利用させてもらう」くらいの気持ちが、お子さまを追い込まずに済みますし、塾とも良い関係を築けると思います。

しかし、お父さま・お母さまの正直なお気持ちとして、勝手に親の判断で宿題をやらせなかったりするのは不安だとか、今の子どものやるべきこととやらなくてもよいことの正確な判断がつかない等のご心配もあるかと思います。

ご安心ください。
私、富都野日穂理は、お子さまのできていることとできていないことを正確に見抜き、お子さまが通っている塾の特徴に合わせて、お子さまに一番相応しい学習をご提供いたします。

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